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文章量:約4300字

香港旅行記(後編)

三日目・深センからマカオ、そして夜の香港再び

この日も朝の7時に起床。

体を起こして外の景色をみると、やっぱり空気の汚さが目立つ街並みがひろがっていた。

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部屋に備え付けてある、湯沸かし器で紅茶を飲む。

テレビのチャンネルもたくさんあり、NHKは日本語のまま見れる。香港の番組も放送してる。

ただ、不都合な部分はばっさりカットして編集されてるみたい。

自分が朝のシャワーを浴びてる間に、連れがインターネットをつなぎ放題にしてくれてた。

中国ではネット環境に規制がかかっており、繋がらないサイトが結構あるのだ。

そこで中国の人たちは、その規制を潜り抜けるためのソフト(プロキシ?)を使ってネットサーフィンをするらしい。

そのソフトは当然国内にいるとダウンロードできないので、外から帰ったきた人からお土産としてねだるらしい。

ただ、今回は国内からでもダウンロード出来たみたい。情報統制はしているものの、微妙に抜け穴があるのはわざとだろうか?

とりあえず、ツイッターだけログインしてみて少しだけつぶやいてみる。

9時前になってやっと、ホテルのチェックアウトを済ます。

会計時に、中国で貰うレシートには宝くじみたいなのがついてるものもある、と教えてくれた。

チェックアウト後、個人的に世界中のマクドはどうなってるんだろうという好奇心(本当に世界共通?)から、いろんな国に行く度にマクドに寄ってたので中国でもマクドを食べてみることに。

店内に入ってメニューの写真をみると、あきらかに日本とは違うラインナップだった。(今思うとメニューが朝マックなだけであって多分日本と同じ)

商品名も中国語だけで書いてあり、英語の表記がなかった。

よく分からないが、マフィンのセットを頼んで食べる。

自分が入った店ではポテトは扱ってないらしく、ハッシュポテトだった(これも朝マックなだけ)。

マフィンの中は牛肉と千切りに切った野菜の炒め物だったかな。(ってか、これも朝マックなだけで(ry)

ちなみに、店内のキャンペーンポスターにはちびまるこちゃんが描かれていた。

玩具のおまけもちびまるこちゃんのミニフィギュアがついてくるみたい。

朝ごはんを済ませて、香港へ戻るため地下鉄へ。

ここで乗った地下鉄車内がすごかった。

日本の満員電車並みの乗車率。平日の朝の10時前という時間なのに、なんなのこの人の量。

不機嫌そうな顔と舌打ちの嵐のなか電車は突き進む。

途中のとある駅で、ほとんどの人が一斉に降りていった。

この駅にみんなの職場があるのかな?もしくはターミナル?そのことについてはあまり考えずに、国境の駅に到着。

電車内は朝も夜もスーツを着た人はほとんどいなかった。連れ曰く、あんなにスーツを着るのは日本だけなんじゃないの?と。

入境と同じく、またイミグレーションカードを書いてパスポートをかざす作業をこなし香港に入境。

さすがにイミグレも少し慣れてきたね。

尖東までのチケット買い、その駅からクーロンの街を歩いて横切りつつ、マカオ行きのフェリー乗り場に到着。

出境審査を済ませて、フェリーに乗る。

このフェリーが本日のバッドイベントだった。

凄まじく揺れる!すごいスピードで突き進み、さらにすごい揺れる!フェリーというかクルーズというか…

出発して5分くらいして、あっという間に気分が悪くなり、大人になってから初めて乗り物酔いする。

コーラを頼んだものの、気分が悪すぎて飲めないよ。

結局、到着までの一時間はひたすら目をつぶって、極力動かず、しゃべらずに、酔いに耐えながら過ごす。

到着後、ふらふらしたまま、コーラを片手で持ちつつ、入境審査を通り抜ける。

フェリーターミナルではそれぞれのカジノを抱えるホテルのシャトルバスが送迎に迎えに来ていた。

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とりあえず、まずはマカオタワーに行こうということで、マカオタワー行きのバスに乗り込む。

マカオでは香港ドルが使えるというが、表示単位はマカオのMOP(パタカ/Pataka)で香港ドルでは幾らなの?って思ってたら、レート自体も同じらしく、1香港ドル=1MOPでそのまま使える。

15MOPだったら普通に15香港ドルで支払っても問題なし。ただし、香港に戻ったらMOPは使えないので注意が必要。

20分ぐらいバスに揺られながら、外の景色を堪能しつつマカオタワーに到着。

3.2MOPなので乗った時に4香港ドルをコイン投入口に入れた。

チケット売り場のあるビルのトイザラスを見て回った後、マカオタワーを登る。

まずは最上階の62階へ。

壁側は全面ガラス張りで外の景色が良く見える。バンジージャンプや、スカイウォークの受付などはこの階。

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ただ実際に登ってみると、めちゃくちゃ高い。とてもじゃないがバンジーなどする気になれない。

そして、やっぱり空気が汚く近くのビルは綺麗に見えるが、少し遠くになると景色がぼやけてしまう。

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次に59階(58階だっけ?)へ。

この階の一番の見所は、床がガラス張りになってて、そのままタワーの下を覗けるようになってる場所があるところ。

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正直、ガラス張りの上を歩くのは少し勇気がいります。

ガラス張りの上を歩いてる時は緊張で足の裏から汗がにじみ出ているのがよく分かる。

値段は少し高くて、空気も汚いですが、それを差し置いても十分楽しめるスポットでしょう。

今度はタクシーに乗ってマカオ半島の中心部へ移動。

中心部の商店街の入り口のセナド広場は、周りの建物はヨーロッパ風なのに、アジアの空気感が抜けない独特な感じがして面白い。

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中に進んで行き、商店街もまた、アジアともヨーロッパとも例えようのない独特の感じ。

商店街のわきにそれた、上り坂の通りの雰囲気は、少しヨーロッパの風情が勝る感じがする。

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香港の中心地とは違い、勾配のたくさんある構造になっている。

セイントポール天主堂跡をみて、またもと来た道を戻り、セナド広場に戻る。

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マカオも残念ながら、香港と同じ不協和音を鳴らす信号機がある模様。

大通りをホテル街に向かう途中のレストラン(定食屋?)で夕食。

海鮮風チャーハンとパフェを食べる。パフェの具はフルーツ缶詰の中身をそのまま突っ込んであるようだ。

夕食後、イルミネーションが灯りだしたカジノのあるホテル街の大通りを歩く。

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連れ曰く、イルミネーションの派手さは上海や北京には劣るようだ。

カジノの本場ラスベガスと比べても、五分の一といったところだろうか。

さらに歩くと「押」という看板の並んだ、質屋街へ出る。

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質屋街もネオンをチカチカさせた派手な看板をバンバン出しており、賑やかに見える。

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質屋の中を覗いてみるとカウンターで普通にご飯を食べたり、熟睡している人がいて、やっぱり中国なんだなぁと思う。

試しに、ここにあるホテルのカジノのひとつに潜入してみる。

カジノスペースは複数階に分かれており、スロットよりかはテーブルゲームのスペースが広い印象。

ラスベガスとは違って、ルーレットが少なく、大小というゲームがあり、それが一番盛り上がっているようだ。

ここで、ヴェネチアの話題になり、ホテルヴェネチアンに向かうことに。

ヴェネチアンは香港半島の南の島にあるタイパ島にあり、橋を渡っていかなければならずそれなりに距離がある。

帰りの船は結構遅い時間まであるようだった(じつは24時間やってた)ので、タクシー代は気にせず、タクシーに乗り込む。

50MOP弱の料金メーターでリスボア付近からヴェネチアンに到着。

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そしてこのヴェネチアンが凄かった。

まず、入り口にはサン・ピエトロ大聖堂をイメージした広場が広がっており、天井部もそれっぽい絵が描かれていた。

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ここはまだ序の口で中を進んでいくと、広いこと広いこと。

膨大に広がるカジノを抜け、壮大な廊下を突き進み、ブランド店やシルクドソレイユのシアターやカフェ・バーを通り抜け、ゴンドラがあるヴェネチア通りを目指すが広すぎてどこにあるか分からない。

案内板を何度か確認し、3階にあることが分かったので、豪華な階段を駆け上がり3階へ。

しばらく歩くと、天井に空の絵を描いて、建物の中のさらに三階なのに川を流し、ヴェネチアの街の雰囲気を再現した通りにやっとたどり着く。

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この構造は、ラスベガスのヴェネチアンでも楽しめるが、こちらの方がスケールが大きいと思う。

アジアにもこんなスケールが大きいものが存在してることに感動。

また少し道に迷いながらも、何とかタクシー乗り場に戻り、フェリー乗り場へ向かう。

帰りのフェリーは行きのフェリー会社とは違う会社のチケットを取ったみたいで、ターボジェットとかなんやら書いてある。

来るときの船酔いを思い出し、憂鬱になっていたが、このターボジェットはぜんぜん酔うことなく乗れた。

出発が20分ほど遅れたが、搭乗時刻を過ぎても待ってる客に変化は無し。時間に関する感覚はやはり日本とは違うのかな。

0時前になって、ようやく香港に戻ってくる。

太子(Prince Edward)という駅の近くにBARがたくさんあるということなので、その駅に向けて地下鉄に乗る。

着いて、しばらく駅付近をぶらぶら歩くがBARらしき店は見つからない。

2時間ぐらいぶらぶら歩いて、結局道端の人に尋ねて、やっぱり太子付近にBARがあるという情報を聞いたのでそこに戻りもう一度探しなおしてBARを見つけたのでその店に入る。

夜の香港はほんとに人通りが絶えない。終電付近の時間でも、昼間の散歩感覚でいろんな人が歩いている。

バスも24時間走っているらしく、夜に出歩くことに不自由はないようだ。

BARではジントニックを飲みながら連れと色々話し、4時ぐらいまで飲む。

4時を過ぎて外に出てみると、さすがに人通りはかなり減っていた。

この時間に通りすがりの人に道を尋ねても親切に教えてくれるという、ちょっと珍しい経験もした。

始発までまだ時間があるということで、歩いて駅まで行こうと、歩いてクーロン駅に向かうことに。

海外で、夜中にこんなに歩き回るなんて、なかなか出来ない経験だよね。

ちなみに、道中、ホームレスっぽい人がATMの建物内や、ビルの間で寝ているのを少しだけ目撃した。

昼夜を問わず、見回りの人がいるみたいで、ホームレスのような人はほとんどいないようだ。その分、治安がいいのだろう。

駅に着くと、丁度始発前の時間で、飛行機のチェックインを済ませ空港へ。

空港へ向かう電車ではさすがに疲れていたので、ほとんど寝てた。

到着後、お土産を買おうと思ったが、朝も早い時間なのでほとんどの店が閉まっており、結局、「優の良品」があって開いてたので、そこで生姜の干物っぽいよく分からないものを購入。

この店は日本語で話してくれます。

そして、帰りのフライトは機内食も食べずにほとんど熟睡しましたとさ。

Tag: 日記