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技術に対する興味

技術に対する興味は大きく分けて2パターンある。

  • 一つは「それがどのように成り立っているのか構造を突き詰めたいタイプ(A型)」
  • もう一つが「それでどんな事ができるかを試してみたいタイプ(B型)」

A型が科学的アプローチで細部に深堀りしていくタイプで、B型があらゆる可能性を広く追求していくタイプ。

A型は狭くて深く、B型は広くて浅い視野となる。

世間一般的に「技術に興味がある」といった場合、B型を指すことが多い。

なぜB型が多いかというと、A型と比べてB型は他人が評価しやすいからだ。

むしろA型は「技術に興味がある」とすら思われていないし、自分から進んで「技術に興味がある」とも言わない、多分。

A型はある疑問を発見したら、それについて究明する内向きのムーブになるので他人の関心に引っかかりにくい。

「ある疑問」に出会うまでは興味そのものが表出しないので、より観測しづらい。

ひるがえってB型は、世間で認知されている一般概念に対しての興味なので、外向きのムーブになりやすく他人の関心に引っかかりやすい。

今目の前で起きた原因不明のバグの原因究明は(他の人に投げない限りは)自分にしか対応はできないけど、Rustの勉強やハッカソンであれば他人を巻き込めるし、その過程で自分の興味が相手に伝わりやすい。

新しい言語やフレームワーク、Webサービスが出るごとにそれに飛びつくのは明らかにB型の特徴で、それらを駆使してどんな事ができるかを試してみたいという好奇心で動いている。

それとは別に、A型の人は何をしているかというと、" ‘a’ < ‘b’ "みたいなコードを動かしてみた後で「なんで文字で比較できるの?そして、なんでbの方がでかいんだろ?」と不思議に思ってしまって、言語のソースコードを読みにいったりASCIIコードを確認しにいったりしている。

B型は業界の流行に直結するから評価しやすいけど、A型はあまり表面上には現れてこない。

「Rustを使ってみたい」は聞けるけど「==と===の違いが気になる」というのはあまり聞けない。

QiitaのランキングやLGTMによる評価もA型とB型だと圧倒的にB型がもてはやされる。

しかし、Qiitaの価値はランキング上位やLGTMが多い記事ではない。

実務で今から実装しようとしている内容の具体的なやり方や実装例を書いた記事だったり、

問題が起きた時に、似た事例をググってでてきた、解決法をまとめてくれている記事などがQiitaの真の価値だ。(Stack Overflowのほうが〜、とか公式ドキュメントのほうを〜云々の話は一旦横に置いといて)

しかし、こういった記事は実際の作業中に疑問や問題がでてこないと出会うことはない。

ランキングの上位記事やLGTMが多い記事は仕事の合間の気分転換ぐらいの価値しかなくて、現実に我々を助けてくれるのはLGTMが少なくとも、目の前の疑問や問題をピンポイントに解決してくれる記事だ。

そこをLGTM数だけで評価してしまうと、ほとんどB型の人しか評価されなくなるし、現にそうなっている。

実務で役に立つ「技術に対する興味」はA型なのに、現実にはB型の人たちだけが「技術に対する興味」を持っていると評価されてしまっている。

バグが起きた時にライブラリのソースコードまでしっかり確認しにいける人もA型の人だ。

前にも少し書いたけど、目に見える熱意や興味だけで評価してしまうと、いざ実務をさせた時に使い物にならないということが起きてしまう。

普段は「別に」とやる気のなさそうな感じでも、A型の人は気になる挙動や問題を見つければ、その原因を探らずにはいられなくなる。

そして「自分も今までいろんな記事に助けられているし、今回の件も誰かの役に立つかもしれないから記事にまとめておこう」となる。

B型はB型で大事なのも分かるけど、A型の人がいることにも思いを馳せて欲しい。

ちなみに、今回は分かりやすくあえて型を定義して分類しているけど、当然、一個人の中でもA型とB型は同居している。

そのどちらの傾向が強いかという話で、別に一人の個人が完全にA型の興味しかないとか、B型の興味しかない、という話じゃないです、念のため。

Tag: プログラミング