ヘルシープログラマーへの道2
Tag: 健康
AIの使い方について、プロンプトを考えることよりも、根気強く対話を重ね続けられるフィジカルの方が大事なんじゃないかという気がする今日この頃ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
「考える」ことは運動とは別で、ただの精神活動だと考えがちですが、自分の体の細胞が活動している観点から見れば、考えることも運動の一部だと捉えることもできます。
極論を言ってしまえば、手足を動かしているか脳みそを動かしているかの違いしかなく、どちらもフィジカルの産物と言えます。
また、歳をとってアニメやゲームが消化できずに積読化する現象も、趣味嗜好が変わったのではなく、ただ単に体力の衰えが原因という説もあります。
そう考えると「思考」も運動の一競技と言えるかもしれません。
机の前で考え込んでいるより、散歩やトイレ、シャワー中に良いアイデアが閃く経験は誰にでもあると思います。
また、写経が良い勉強になるのは目だけでなく手でも吸収できるからであり、音読に効果があると言われるのも、目だけでなく口と耳からも吸収しているからであり、身体の連動はインプットにも良い影響があります。
フィジカルという安定した土台があってこその頭脳労働なのです。
というわけで今回は、前回(大昔)の食事編に続いて運動編です。
「健康のために、毎日1万歩を目標に歩きましょう」「週三回の適度な運動」、これらのフレーズは一昔前から世間一般に流通している健康に関する標語です。
適度な疲労感、歩数計が示す達成感、そして何より「自分は健康のために正しい努力をしている」という免罪符が、安価に手に入ります。
免罪符とシニカルな表現で書いてしまいましたが、1日一万歩も週3の運動も継続して実践できている人は、かなり意識が高く偉いと思います。
全く運動習慣がないことに比べれば、とても素晴らしいのですが、ここで、もう一歩踏み込んでフィジカルをより良くするにはどうしたらいいか考えてみたいと思います。
加齢による体力低下に抗うには年相応の努力が求められます。
適度に体を動かしている程度では年齢に抗えず、何かしらのプラスアルファが必要になってきます。
運動習慣に必要なプラスアルファとはいったいなんなんでしょうか。
それは運動の強度です。
筋肉は高負荷をかけることにより、筋繊維の破壊と再生のプロセスを経て成長します。
これと同じように普段の運動においても自分の限界値付近まで追い込む運動も取り入れた方が、より健康に寄与するのではないかと考えています。
そこでVO2max(最大酸素摂取量)という指標があります。
自分の手持ちのGarminで確認できる指標です。(Apple Watchなら、ヘルスケア>心臓>心肺機能)
これは、いわば自分の身体というエンジンの「排気量」を示す数値です。
正確な数値はちゃんとした測定をしないと分からないようで、ウェアラブル端末により割り出される数値はあくまで推定値です。(ですのでAppleはVO2maxと表現していない)
それでも自分の身体能力を把握する上で非常に有用な指標になります。
自分はGarminをつけた当初から今までずっと50台の数値だったので、運動している人はだいたいこの数値ぐらいなんだな、と漠然と思っていたのですが、調べてみるとどうやらそうでもないようです。
運動習慣があっても40代だと40台が平均値のようです。
自分がしている運動は週3のランニングだけですが、それでもセミアスリート級の数値を叩き出しています。
一番ストイックに走ってた時(10km45分)はVO2maxが瞬間最高値で57(55以上でセミアスリート級)までありました。
ただ単純に走るといっても、その走り方によってトレーニング強度は大きく異なるようです。
ハイペースで走った上で最後の1kmも全力で走る、みたいな走り方を一時期していたのですが、その時は55前後ぐらいの数値でした。
今は「少し早めのペース+最後の1kmをハイペース」を週1、「スローペース」を週2、ぐらいのノリでやっています。
最近は自分の体を追い込むようなハードな運動の頻度が減っていて、そのせいか若干ですが体調が崩れやすくなっている気がしています。
ある意味、その改善のため、自分を奮い立たせるために今この文章を書いています。
それはさておき、私の現状のVO2maxの数値が51くらいです。
ストイックに走ってた頃に比べると数値は下がっていますが、それでも週に一度は最大心拍数まで追い込むことを意識しているので、なんとか50台を保てている気がします。
何が言いたいかというと、ただ脳死で運動するのではなく、自分の体を限界まで追い込む負荷も必要だということです。
多くの研究が示すように、心肺機能の最大値を引き上げるには、最大酸素摂取量の90%以上に滞在する「心拍ゾーン5」を数分間持つことが不可欠です。(心拍ゾーンとは最大心拍数の何%程度のペースなのかを段階的に区切り分けした概念。最後の方の図を参照)
人間が成長するのは25歳ぐらいまでで、そのあとはひたすら劣化していくだけです。
デフォルトで劣化するのですから、運動においても自分の最大値をキープし続けるために身体能力の拡張を意識する必要があります。
逆に言えば、どれだけ毎日歩いていたとしても、この「最大負荷」という刺激を忘れたフィジカルは、徐々に弱く、非力なものへと退化していく運命にあります。
驚くべきことに、20代であっても運動習慣がなければVO2maxが40を切ることは珍しくありません。
一方で、適切な負荷をかけ続けていれば、40代の自分でも50を超える数値を維持できるのです。
How To Do Great Workでも引用したように、結局のところ、士気は身体的なものです。
「適度な運動」は、社会に適応するための義務的なメンテナンスに近く、一方で、「適度な高負荷」は、自分の中に眠る身体性を呼び覚ます、ある種のトリガーとなっているのです。
最後に具体的な参考として自分のローペース、心拍ゾーン4ペース、心拍ゾーン5を取り入れたインターバル、それぞれのデータを紹介します。
キロ5:50弱ペース(ゆっくりめ)
これでもまだ速いと思うのでもっとペースを落としてジョギングレベルにして心拍ゾーン2ぐらいでもいいと思います。
キロ5:00~10ペース(少し早め、いわゆるLT走)
普段自分が意識しているペース(本当は5:20ぐらいで走ろうと思っているが少し早めに走ってしまう)。
心拍ゾーンは高いですが、ペースは一定なので無酸素運動は計測はされません。
キロ5:50弱ペースの途中1km中に2回の全力疾走(インターバル)
ベースはスローペースですがインターバルを取り入れることで無酸素運動を取り入れることができています。
ゾーン5もLT走よりも多くなっています。
このエントリは限界に近い負荷をかけるのはいいぞぉという記事ですが、HIIT(High-Intensity Interval Training:高強度インターバルトレーニング)を取り入れる場合は怪我に気をつけてください。
LT走ができるぐらいの体力を獲得してからHIITを取り入れるのがおすすめです。
これら3つの負荷帯を意識して運動に取り入れることにより、AIと戦えるフィジカルを身につけてほしいと思います。